本日の東京新聞朝刊に、今年の中国の1月の観光客がコロナ以前の9割弱にまで回復したとの記事が掲載されていた。日本は2010年代の10年間で観光客が5倍にまで増加している。2019年には3200万人と過去最高を記録している。そのうちの3分の1弱が中国からの観光客となっている。爆買いなどの言葉が流行語となったほどである。しかし、コロナ以降激減し、2021年は24万人にまで落ちこんでいる。コロナが落ち着きを見せている今年こそ、日本の観光業界のみならず、イベントやスポーツなども元通りに戻ってほしい。
「ユダヤ礼拝所銃撃 7人死亡」
本日の東京新聞朝刊に、エルサレムでパレスチナ人の若者がユダヤ礼拝所を銃撃したとの記事が掲載されていた。ちょうど地理総合の授業で取り上げたばかりなので、少し解説を加えたい。
授業でも説明した通り、エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教の聖地となっており、国際連合はどこの国にも属さない都市だとしている。そのため日本を含む世界のほとんどの国は、イスラエル国内の大使館を地中海に面したテルアビブに置いている。しかし、米国だけは2017年に駐イスラエル大使館をテルアビブからエルサレムに移している。つまり、エルサレムこそがイスラエルの首都だというイスラエル政権の主張を認めたことになっている。米国の軍事的支援もあり、イスラエルはかつてないほどの軍事国家となっている。
授業中にも触れたが、イスラエル国家の視点に立てば、テロを行ったパレスチナ青年は加害者で、礼拝所を銃撃されたユダヤ教徒は被害者である。しかし、パレスチナ人の視点から見ると、圧倒的な軍事力をもってパレスチナ人の暮らしそのものを破壊するイスラエルこそ加害者である。地図帳や世界史の知識を生かして、多様な視点を持つことが高校地理には大切である。
また、イスラエルは地中海に面しており、夏は亜熱帯高気圧にすっぽりと覆われるので、6〜8月の降水量は0mm、9月も0.3mmと砂漠並みに降雨がない。地球の動きも合わせて理解しておきたい。
共通テスト地理A
以下に、共通テスト地理A本試験の解説を掲載しました。
解きにくい問題が多いように思いました。センター試験に比べて、プレートや造山帯、気候区分などの知識を訊ねる問題は少なく、防災に関する文章読解が増えてきました。
ソファで寝転んでパソコン画面で30分くらいで解いたら、5問くらい間違えました。見直しにどれくらいの時間を使えるかで、点数が変わってきますね。
https://school.jpn.org/wp/wp-content/uploads/2023/01/GGAP.pdf
「移動店舗 花盛り」
本日の東京新聞朝刊に、コロナ禍で注目を浴びた「キッチンカー」などの移動店舗の特集が掲載されていた。こうした移動店舗はコロナ禍が終了しても、商店街が少ない都心の再開発地区や過疎化が深刻な地方の集落などで一定程度の需要がある。どちらも車を持っていない家庭が多く、徒歩や自転車などで気軽に買いに行ける商店がない。そうした地域で固定の店舗を持つのは地価上昇や売上減少などの不安要素が大きい。記事にあるような移動店舗であれば、出前や出張のような顧客一人一人に応じた移動コストがかからない。
東京でも埼玉でも、昭和の頃にたくさんあった屋台営業がほとんど見られなくなった。キッチンカーなどは令和の屋台としてこれから業績を伸ばしていくのではないだろうか。コンビニには真似できない商品やサービスに特化することと、チェーン店ではできない暖かい応対が求められる。