「車8社 世界生産8.5%増」

本日の東京新聞朝刊に、2023年度上半期の国内自動車メーカーの生産・販売実績が掲載されていた。海外生産に比べ国内生産台数の少なさが目につく。マツダ(広島)やスバル(群馬)は国内生産が半分以上を占めるが、トヨタで3分の1、日産やホンダに至っては5分の1ほどに留まっている。

国内生産は昨年に比べ大きく伸びている。しかし、円安がこれだけ進行しているにも関わらず、日本の基幹産業である自動車で空洞化が進んでいる実態が伺われる。ダイハツは国内に4拠点(池田・滋賀・京都・大分)、海外に2か国(インドネシア・マレーシア)の工場を抱えている。国内生産は落ち込んでいるが、海外工場出荷分で十分に穴を埋めている。

自動車メーカーの国内外の工場の稼働率は、一人当たりのGNIや為替相場だけでなく、貿易協定や運送費、市場規模など、複雑な要因が絡んでくる。一概に答えがでるものではないが、時間があれば、どこに工場を置いたらよいかという発問をしてみたい。

「アニメ観光で地域活性化を」

本日の東京新聞朝刊に、兵庫県がアニメビジネスイベントを手掛ける業者と連携し、県内のアニメの「聖地」を巡る旅を計画中だとの記事が掲載されていた。アニメツーリズム事業として、インバウンドを含む集客や地域活性化に繋げたい考えだ。

現在でも地理の教科書には「エコツーリズム」「や「グリーンツーリズム」などの用語が掲載されているが、そのうち「アニメツーリズム」も教科書に掲載されるようになるのであろうか。是非、数回で終わる「イベント」ではなく、十数年も続くような息の長い「産業」として成長していってほしい。

「朝鮮戦争 きょう休戦70年」

1953年7月27日に、38度線近辺の板門店で北朝鮮、中国軍両軍と国連軍の間で休戦協定が結ばれ、3年間続いた戦争の一時の終結を迎えてから、本日で70年となった。現在も終結しておらず、停戦状態のままである。

本日の東京新聞朝刊によると、現在でも南北軍事境界線(DMZ)付近で遺骨の収集が続いているとのこと。掲載した記事部分にはないが、尹錫悦大統領は、遺骨の埋葬された地でとり行われた式典の中で、「共産主義に対抗して自由を守った国家の英雄たちを忘れない」と述べたそうだ。

北軍の兵士も南軍の兵士も入り乱れた戦闘地域で採集した遺骨に向かって、イデオロギーを前面に出す発言には首を傾げてしまう。「死人に口なし」というではないか。本来であれば、東京千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑のように、戦争で亡くなった全戦没者を静かに慰霊追悼する事業となってほしい。遺骨が悲しむぞ!

「米首都ワシントンDC 連邦議会選での投票権なし」

本日の東京新聞夕刊に、米国の首都ワシントンDCの住民には、連邦議会の議員を選出する権利がない現状とその歴史的背景についての記事が掲載されていた。Wikipediaによると、2019年現在で人口は71万人となっている。多くの人が暮らす都市なのだが、合衆国憲法で首都が特定の州の支配を受けないように議会の直轄地にすると定めたのが背景にあるとのこと。連邦制を採用する米国ならではの措置で理解はできる。但し、合衆国憲法が制定された頃は1万人に満たない人口である。70万人を超えた現在では、アメリカが建前とする民主主義の方が優先されるべきであろう。