「ベネズエラで米軍人ら拘束」

本日の東京新聞朝刊に、ベネズエラで大統領暗殺計画に関与したとして、 米国の軍人が拘束されたとの記事が掲載されていた。事実であるならば、米国はいまだに反米左翼政権を転覆させるテロやクーデターを実行しているのかと驚いた。まるで50年前のチリ・クーデターではないか。

チリ・クーデターとは1973年に南米チリで起きた事件で、左翼人民政権のサルバドール・アジェンデ政権の転覆にチリ軍が蜂起した軍事行動のことだが、のちに米国CIAが深く関与していたことが明らかになっている。

米国は民主党政権の時に際立つが、人権・民主主義・自由を押しつぶす独裁政権に対し、世界の警察を気取って、米国流の政治スタイルを押し付けようと画策してきた歴史がある。現在でもウクライナのゼレンスキーを利用して、ロシアのプーチン政権に対する武力攻撃だけでなく、メディアやSNSを活用した批判を展開している。記事を通して、米国に靡く国に対しては同盟国として軍事費や基地を押し付け、米国を反目する国は徹底して潰しにかかる米国の迷惑な世界戦略を見据えたい。

「埼玉県知事 関東大震災時の朝鮮人虐殺の追悼文 前向きに検討」

本日の東京新聞一面に、今から101年前の関東大震災の際に虐殺された朝鮮人悼むさいたま市内の式典に、大野元裕知事が追悼文を送る検討をしているとの記事が掲載された。

小学校や中学校の歴史の時間に学習した内容である。関東大震災の混乱の中、朝鮮人が井戸に毒を入れただの、放火をしただのと流言飛語が飛び交い、200名を超えるとも言われる朝鮮人の方が、警察や軍隊などによって殺されたという事件である。

昨年、千葉県の旧福田村での虐殺を描いた『福田村事件』という映画が公開されている。千葉県といっても埼玉県に隣接した野田市内の事件である。興味ある人は是非みてほしい。現代にも繋がる話であることが分かる。

この記事を読む限り、大野知事の見識と判断は素晴らしいと考える。

「福井・恐竜博 新幹線延伸 年間118万人」

本日の東京新聞夕刊の一面に、福建立恐竜博物館が昨年7月にリニューアルオープンしてから、来館者が急増しているとの記事が掲載されていた。

少し視点を変えて記事を見てみたい。では、なぜ福井で恐竜の化石が見つかり、埼玉では見つからないのか。中学校で学習したと思うが、関東甲信越の大半はフォッサマグナという大陥没地帯に位置している。実は恐竜が活躍した中世代は海の底だったのである。2000万年前くらいから海底の火山活動と、太平洋プレートの西進による造山運動によって、海から陸地に変わったのである。そのため、数万年前のナウマン象の化石や貝塚などは見つかっても、ティラノサウルスなどの恐竜の化石は存在しないのである。

関東山地のある群馬県からは恐竜の化石が見つかっているが、東京、埼玉、千葉、神奈川、茨城、栃木、山梨からは一切見つかっていないのは、そういう理由である。

「米イランがホットライン」

本日の東京新聞夕刊に、イスラエルのガザ地区への軍事侵攻を巡り、イスラエルの後ろ盾であるアメリカとハマスを支援するイランの間で、直接政府関係者が連絡を取り合えるホットラインの開設で合意したとの記事が掲載されていた。

アメリカとイランは1979年のイラン・イスラム革命以降、国交を断絶している。アメリカはイランの親米政権を利用して原油の利権を確保しようとしていたが、イランの国民の間で不満が高まり、親米政権が倒されることになった。さらに444日間もアメリカ大使館が占拠され、アメリカの面目が丸潰れになった事件である。

そのイランとアメリカの間で、イスラエル情勢の緊迫化という外部要因でありながらも、対話の道が開かれたというのは、和平に向けた一歩前進である。

「科学的根拠薄い臨時情報」

本日の東京新聞朝刊に、昨日で終了した南海トラフ地震の臨時情報に関する検証記事が掲載されていた。記事によると、南海トラフへの危険性が、地震の専門家の学者からも違和感が出ているというのだ。東日本大震災があっとはいえ、わずか20年で南海トラフの想定震源域が1.5倍近く拡張されているのだ。今回の政府が発出した臨時情報も、科学的根拠の薄く、大風呂敷を広げた形となっているとのこと。

現政権が進める改憲4項目の一つである「緊急事態条項」の地ならしという側面があったのではないかと勘繰ってしまう。