「北朝鮮が4発 短距離弾道弾」

本日の東京新聞朝刊に北朝鮮が米韓空軍の大規模訓練に抗議のミサイルを発射したとの記事が掲載されていた。北朝鮮はミサイル発射の威嚇を繰り返すだけで、とても戦争を遂行できるだけの経済力はない。過剰な反応は不要である。また、米国サイドも北朝鮮への攻撃を続けているが、アフガニスタンの悲劇を繰り返すのか。金正恩政権をぶっ潰すのは構わないが、残された2000万人あまりの北朝鮮国民を誰が守るのか。タリバン政権の復活の二の舞を踏むだけである。

ネットで調べたところ、北朝鮮は安定陸塊に属し、莫大な量のレアアースが眠っているとの調査もあるようだ。

いずれにせよ、北朝鮮国内で基本的な人権や民主主義制度が生まれ、健全な野党、市民運動が育つことこそが遠回りなようで一番大切なプロセスである。日本がなすべきは軍事力の増強ではなく、草の根の市民交流や農業・教育・インフラ分野での支援である。

「米、ウクライナへ580億円追加」「イラン ロシアへ無人機供与認める」

本日の東京新聞朝刊に、米国バイデン政権が軍事条約を結んでもいないウクライナへ580億円分の軍事支援を実施すると発表したとの記事が掲載されていた。一方で、国連安全保障理事会決議で核兵器開発や技術移転禁止の制裁下にあるイランがロシアに対し無人爆撃機の供与を行なっているとの報道もあった。

国家間の戦争といえど、武器を購入しないことには自国を守れないし他国に攻め入ることもできない。一方、武器製造業者からすれば戦争こそ最大のビジネスである。実際にバカスカ使ってもらわないことには利潤は生まれない。A国がB国へ軍事支援といっても、実際はミサイルや戦車を製造・整備している企業の口座にお金が振り込まれるだけである。

資本主義においては経済的自由権が認められており、国家は私人・私企業の自由な経済活動に介入ができない。だとするならば、国家が理性を持ち、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」姿勢が大切である。

「羽田新ルート 反発さらに」

本日の東京新聞朝刊に、羽田空港に到着する着陸機が品川区内の住宅のすぐ上を通過する低空ルートを巡る問題が報じられていた。

東京五輪の直前2020年3月に運用が始まり、2年あまり近隣住民の住環境が極めて悪化しているという。では、そもそもどうしてこのような窮屈なルートをとらざるを得ないのであろうか。それは「横田空域」のせいである。

東京都福生市と埼玉県入間市にまたがる米軍横田基地は、在日米軍司令官および第5空軍司令部が所在する極東における米軍の主要基地となっている。そのため、太平洋だけでなく日本海へも出やすくするため、日本の領空上にも関わらず、1都8県にまたがる空域が米軍に占領されている。

新聞記事の下に載せた立体図を見れば、よりイメージ掴みやすいと思う。最近北朝鮮のミサイルがテレビや新聞を賑わすが、日本の領空内で我が物顔に訓練するオスプレイなどの米軍機の事故の方がはるかに怖い。また、横田空域が設定されているために、日本の航空機も無駄に遠回りを強いられ、記事にあるような危険なルートを飛ばざるを得ない。

ずいぶん昔の話になるが、1999年に石原元都知事は就任時、「横田基地返還」を公約に掲げていた。結局は実現しなかったのだが、独立国の日本の領土領空が米軍に侵略されているという実態は広く報じられた。私も声を大きくして、「日本の空を早く返せ」と言いたい。

 

「渋谷の公園 出入り突然制限」

本日の東京新聞朝刊に、渋谷駅周辺で暮らす路上生活者や困窮者に対して行われていた、渋谷区の美竹公園での炊き出し活動が突然中止に追い込まれたとの記事が掲載されていた。

地理からは少しずれるが、広く捉えれば、都心部のインナーシティ問題のカテゴリーに加えてよいであろう。インナーシティとは、ざっくりまとめると、都心周辺に位置する低所得者層の居住エリアのことである。細くまとめると、大都市の都心周辺に位置し、富裕層の郊外移転に伴い、老朽化した住宅や商店、工場などに低所得層や外国人労働者が流入し、周囲と隔絶したスラム街が形成されると定義される。こうしたインナーシティでは、路上での物売りや靴磨きなど、行政の管轄下にない不安定な就労形態のインフォーマルセクターと呼ばれる人たちが住みつくようになる。

こうした社会学や地理学的な視点に立って、都市問題として捉えるならば、路上生活者自身の自己判断とか自己責任として片付けられない問題としての側面が表れてくる。記事に出てくる支援団体の「のじれん(渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合)」は1998年に結成されている。私の記憶が正しければ、渋谷の公園通りに面した勤労福祉会館で結成式が行われたはずである。支援者と被支援者の一方的な関係に基づいていた「いのけん(渋谷・原宿 生命と権利をかちとる会)」から、当事者を主体とした「のじれん」への衣替えを宣言した結成式に私も同席していたはずである。渋谷まで出掛けて行くのは難しいので、違った形での支援を考えてみたい。

「左派ルラ氏 ブラジル大統領返り咲き」

本日の東京新聞朝刊に、南米ブラジルの大統領選挙の結果、現職右派のボルソナロ氏が破れ、元職左派のルラ氏が通算3期目の登板を決めたとの記事が掲載されていた。

記事の後半に、ルラ大統領がロシア、中国、インド、南アフリカの新興5カ国(BRICS)の関係を重視するとの内容があった。BRICSはあくまで2000年以降に経済成長した括りに過ぎないと思っていた。ウィキぺディアで調べたところ、2011年に中国でBRICS首脳会議が開催されており、今年に入ってイランとアルゼンチンが加盟を申請しているとのこと。知らなかった。この5カ国だけで人口は30億人を超える巨大なアソシエーションとなる。政治的な中立を保っているインドの動向も気になるが、注目しておきたい記事であった。