「核運用『人間の関与』必須」

本日の東京新聞朝刊に、核兵器保有国を含めた有識者会議で、核の運用をAIに委ねた場合の問題について議論されたとの記事が掲載された。記事によると、すでにウクライナやパレスチナ自治区ガザでもAIを活用した兵器が使用されているとの報道もあるようだ。

記事を読みながら、手塚治虫の漫画『火の鳥』を思いだした。人類が意思決定を委ねている都市のコンピュータ同士が、ひょんなことをきっかけに感情的にエキサイトしてしまう。そして、双方のコンピュータが各種のデータを計算した結果、ともに核戦争を開始してしまい、双方の都市もろとも全滅してしまうという悲劇な話だった。

ちょうど授業で核保有国の中国やインド、パキスタンを扱ったところなので気になった記事である。当然のことながら、相手の国を破壊すべきだという結果を出すようなAIの運用には徹底した規制が求められるのはいうまでもない。

「金氏3代 肖像画並ぶ」

本日の東京新聞朝刊に、北朝鮮の党中央幹部の養成学校の壁に、金日成、金正日、金正恩の3代世襲の総書記の肖像画が掲げられているとの記事が掲載されていた。
歴史総合の中間考査でも扱ったところであるが、北朝鮮は戦後80年間で、祖父の金日成、父の金正日、息子の金正恩の3代による独裁体制が続いている。軍力を誇示することで、国内外に威光を示す「先軍政治」が蔓延っている。

しかし、一方で、北朝鮮の政権の腐敗と、政権の失敗に喘いでいる一般庶民を混同してはならない。マスコミなどで北朝鮮の実態や拉致被害の歴史が明らかにされると、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と、北朝鮮の国民そのものを否定するようなムードが醸成されてしまう。しかし、それは違う。北朝鮮の庶民に共感を感じつつ、北朝鮮の政治を笑い飛ばすような感覚を大切にしたい。

「故郷の味 仕事の活力に」

本日の東京新聞朝刊に、埼玉県川口市のクルド人シェフによるトルコ料理のキッチンが紹介されていた。今年度の授業のポイントが多文化理解と受け入れである。道徳の授業ではないので、キレイ事を繰り返すつもりはない。クルド人が追われたトルコやシリア、イラン、イラクの歴史的・地理的な背景を交えつつ、正しく理解することを目標としたい。

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「日本で製粉『小麦』人気」

本日の東京新聞夕刊に日本で製粉した小麦粉がシンガポールで人気を博しているとの記事が掲載されていた。しかし、どこにも日本産の小麦とは書いていない。日本は小麦輸入大国なので、おそらくはアメリカ、カナダ、オーストラリア産なのであろう。

これでは鉄鉱石やレアメタルを輸入して製品として輸出するのと同じ加工貿易である。日本の質の高い製粉技術が評価されているのであろう。しかし、こうした加工技術は得てして真似されやすいので、日本製のブランドを高めるアイデアが大切である。