本日の東京新聞夕刊に、中国で春秋時代の思想家の孔子がブームになっているとの記事が掲載されていた。毛沢東の文化大革命時代には、「批林批孔運動」が展開され、権力志向の強い林彪や台湾国民党に近く、孔子と似た外交を展開する周恩来が批判された。鄧小平政権以降も、孔子は宗教的な色彩を帯びるので、共産主義の考え方に合わないと敬遠されていた存在である。
ところが、記事によると、共産党指導部がこぞって孔子の功績をアピールしているとのこと。単なる観光客目的なのか、中国国内の統合装置として期待されているのか。記事を読んだだけでは分からないが、東アジアの共通の思想でもある儒教を理解するのは、日中韓の紐帯を太くすることに繋がるのではないか。