「『日本のカッパドキア』吉見百穴が人気」

本日の東京新聞朝刊に埼玉県吉見町横穴墳群「吉見百穴」が人気を回復しているとの記事が掲載されていた。吉見町では世界遺産にも認定されているトルコの奇岩「カッパドキア」に準えて宣伝に力を入れている。カッパドキアはトルコ中部のアナトリア高原にあり、ローマ時代には地下に教会や都市が作られている。

地理的に解説すると吉見町もカッパドキアも凝灰岩なので、柔らかく加工しやすいという特徴を持つ。関東地方は関東ローム層と呼ばれる凝灰岩の地層に覆われている。この300万年の間に富士山や箱根山、浅間山、榛名山、赤城山、男体山などが噴火した際の灰が積もって固まった地層である。また、トルコ国土の大半を占めるアナトリア高原も日本と同じ新期造山帯に属し、火山活動や地震活動が盛んなことで知られる。安定陸塊では見られない光景である。