「羽田新ルート 反発さらに」

本日の東京新聞朝刊に、羽田空港に到着する着陸機が品川区内の住宅のすぐ上を通過する低空ルートを巡る問題が報じられていた。

東京五輪の直前2020年3月に運用が始まり、2年あまり近隣住民の住環境が極めて悪化しているという。では、そもそもどうしてこのような窮屈なルートをとらざるを得ないのであろうか。それは「横田空域」のせいである。

東京都福生市と埼玉県入間市にまたがる米軍横田基地は、在日米軍司令官および第5空軍司令部が所在する極東における米軍の主要基地となっている。そのため、太平洋だけでなく日本海へも出やすくするため、日本の領空上にも関わらず、1都8県にまたがる空域が米軍に占領されている。

新聞記事の下に載せた立体図を見れば、よりイメージ掴みやすいと思う。最近北朝鮮のミサイルがテレビや新聞を賑わすが、日本の領空内で我が物顔に訓練するオスプレイなどの米軍機の事故の方がはるかに怖い。また、横田空域が設定されているために、日本の航空機も無駄に遠回りを強いられ、記事にあるような危険なルートを飛ばざるを得ない。

ずいぶん昔の話になるが、1999年に石原元都知事は就任時、「横田基地返還」を公約に掲げていた。結局は実現しなかったのだが、独立国の日本の領土領空が米軍に侵略されているという実態は広く報じられた。私も声を大きくして、「日本の空を早く返せ」と言いたい。