「朝鮮戦争 きょう休戦70年」

1953年7月27日に、38度線近辺の板門店で北朝鮮、中国軍両軍と国連軍の間で休戦協定が結ばれ、3年間続いた戦争の一時の終結を迎えてから、本日で70年となった。現在も終結しておらず、停戦状態のままである。

本日の東京新聞朝刊によると、現在でも南北軍事境界線(DMZ)付近で遺骨の収集が続いているとのこと。掲載した記事部分にはないが、尹錫悦大統領は、遺骨の埋葬された地でとり行われた式典の中で、「共産主義に対抗して自由を守った国家の英雄たちを忘れない」と述べたそうだ。

北軍の兵士も南軍の兵士も入り乱れた戦闘地域で採集した遺骨に向かって、イデオロギーを前面に出す発言には首を傾げてしまう。「死人に口なし」というではないか。本来であれば、東京千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑のように、戦争で亡くなった全戦没者を静かに慰霊追悼する事業となってほしい。遺骨が悲しむぞ!

「米首都ワシントンDC 連邦議会選での投票権なし」

本日の東京新聞夕刊に、米国の首都ワシントンDCの住民には、連邦議会の議員を選出する権利がない現状とその歴史的背景についての記事が掲載されていた。Wikipediaによると、2019年現在で人口は71万人となっている。多くの人が暮らす都市なのだが、合衆国憲法で首都が特定の州の支配を受けないように議会の直轄地にすると定めたのが背景にあるとのこと。連邦制を採用する米国ならではの措置で理解はできる。但し、合衆国憲法が制定された頃は1万人に満たない人口である。70万人を超えた現在では、アメリカが建前とする民主主義の方が優先されるべきであろう。

「黄金色 穂が揺れる」

本日の東京新聞夕刊に、群馬県伊勢崎市の小麦畑の写真が紹介されていた。
写真右側の紹介文に、収穫後は畑を耕し、水を張って稲作が始まると書かれている。米と麦の二毛作というと筑紫平野の広がる福岡県と佐賀県の専売特許だと思っていた。ネットで調べてみると、群馬県は水捌けの良い関東ローム層が県土の大半を占めているため、米よりも小麦栽培の方が適している土地だということだ。

また「二毛作」で検索していたところ、淡路島の玉ねぎも二毛作であり、稲の裏作として作られているのを知った。種まきは9月、定植(植物を苗床から畑に移して本式に植えること)が12月、そして5月から梅雨入りの直前までがタマネギの収穫時期である。稲作の裏作としてぴったりである。淡路島の温暖な気候が影響しているとのこと。

「エルドアン氏 優勢か」

本日の東京新聞朝刊にトルコ大統領選挙の決選投票の情勢が報じられていた。
エルドアン氏も移民に不寛容な政策をとっているのに、野党候補は更なる移民排除を訴えているという。エルドアン氏の前任のアブドゥラー・ギュル前大統領(在任 2007年8月28日 – 2014年8月28日)はバランスの取れた大統領で、まさにイスタンブールの置かれている位置に象徴されるように、欧州と中東の接点、イスラム教勢力とキリスト教勢力の緩衝材としての役割を果たしてきた。(クルド人に対する姿勢は評価しないが)

授業の中でも紹介したが、エルドアン前大統領はシリアやアフガニスタンの難民がトルコ国内に留まらないように、ギリシア国境付近へ強制的に追い出し、EUに難民を押し付けてきた。イスラム教の盟主であるトルコを頼ってきた難民にとっては手酷い仕打ちである。そのエルドアン政権よりもさらなる排外主義が打ち出されようとしている。

ウイシュマさんを見殺しにしたとも言われている名古屋入管を抱える日本も遠い国の話ではない。つい先日も日本維新の会の梅村みずほ議員が、国会の場において日本の滞在資格が甘いと口汚く批判したばかりである。週2回の地理総合の授業であるが、難民を取り巻く国内外の現状を伝えていきたい。