「リオの祭典 復活した日」

本日の東京新聞夕刊に、ブラジル・リオデジャネイロのサンバ・カーニバルが3年ぶりに復活したとの記事が掲載されていた。カーニバルとは、元々イエス・キリストの復活を祝う日(3/22〜4/25)の40日前に行われる謝肉祭が起源である。南半球のブラジルなので、今は夏の真っ盛りである。夏祭りのイメージが強いが、キリストの復活を祝う宗教行事の側面を持つ。南米の大半の国が、スペイン、ポルトガルの影響を受けてカトリックだということは覚えておきたい。

「韓国に避難の3000人 大半が朝鮮半島ルーツ」

本日の東京新聞朝刊に、ロシアが侵攻したウクライナから国籍のない朝鮮半島ルーツの高麗人が韓国に身を寄せているとの記事が掲載されていた。3000人ほどの避難民の1割ほどが国籍を持っていないということだ。記事によると、ソ連のスターリンによって中央アジアに強制移住させられ、ソ連崩壊後にウクライナに移住した人たちで、特定の国籍を選択しなかったとのこと。

記事によると、韓国政府はパスポートがない場合でもビザの延長を認めたとのことである。一方、政府は更なる支援策を急ぐべきだとの批判の声も上がっている。欧米諸国が挙って応援するウクライナからの避難民と朝鮮半島ルーツという2つの要因が絡んだレアなケースだが、韓国政府の判断は正しい。日本の出入国管理法においても昨年日系3世までは、定住ビザを出している。また、2021年には日系4世まで日本語や日本文化を学ぶ講座が用意され、延長可能な労働資格が与えられるようになった。

いずれにせよ、日本も対岸の火事ではない。これから様々なケースで日本に移民や難民が押し寄せてくる。国籍の云々以前に人権という観点を大切にしたい。

「ウィシュマさん映像 本誌記者視聴」

本日の東京新聞夕刊に、今週の授業で取り上げた入管の問題が取り上げられていた。在留期限が切れてオーバーステイで収容されたスリランカ女性、ウィシュマ・サンダマリさんが、名古屋入管職員の非人道的な対応で亡くなったという事件である。

日本で暮らす外国籍の在留資格(ビザ)を審査し、可否を判断しているのが、出入国在留管理庁(入管)である。入管はまた、オーバーステイ(在留許可期限を越えて滞在)などの理由で、在留資格がない非正規滞在の人たちを、行政権限で全国9カ所以上の施設で収容している。なかには本国で暮らすことができず、日本に逃げてきた人たちを何年にも渡って刑務所のような施設に収容することすらある。

この事件は表面的には名古屋入管職員の対応の失敗が原因だが、問題の背景としては、日本の排外主義的な移民・難民政策が指摘される。

「特急で2時間 両毛産イチゴ都内へGO !!」

本日の東京新聞夕刊に、東武鉄道が運行する特急「リバティりょうもう」で、栃木・群馬両県の採れたて農産物を運び、都内で販売する実証実験が始まったとの記事が掲載されていた。すでに航空機で鮮魚を羽田空港まで輸送したり、新幹線で金沢の朝採れ野菜を運ぶ取り組みもあるので、別段驚きもしなかったが、日常目にしている東武スカイツリーラインを経由するので目に留まった。環境という点からも、温暖化ガスの排出が少ない鉄道を活用するというのは良いアイデアである。バスやトラックの運転手不足も指摘される中で、環境に良い鉄道の活用がもっと広がると良い。

「シリア被災者ら苦境」

本日の東京新聞朝刊より。
本日の授業で紹介したシリア北西部のイドリア県に関する記事である。イドリア県は内戦が続くアサド独裁政権に対する反政府派が支配する地域である。同じスンナ派のトルコとも関係が深い。そのため、アサド政権の軍隊が執拗に軍事攻撃を仕掛ける地域として知られる。記事によると、シリア政府は外国の救助隊の入国を認めず、イドリア県の被災住民が孤立するように画策しているとのこと。トルコとの国境付近から入国して救援活動を行うという手もあるが、ここは日本も率先して、正式な外交ルートを経て、シリア政府の協力を得て救援活動を行うべきである。