「郵船運航船 紅海で拿捕」

本日の東京新聞夕刊一面に、イエメンの親イランのフーシ派が、日本郵船がチャーターしている貨物船を拿捕したとの記事が掲載されていた。紅海周辺はアフリカ大地溝帯に連なる広がる境界にあり、原油や天然ガスがあまり産出しない。

イエメンは一人当たりGNIが940ドル(2019年/世銀)に過ぎず、アラブ最貧国であり、全人口の8割にあたる約2,400万人が何らかの人道支援と保健を必要としている。特に、食料、医療、衛生状況は深刻で、約1,000万人が慢性的な食料不足状態にあるという。

私の勝手な憶測だが、ガザ地区のハマスやシリアのヒズボラは、イスラム主義に基づく福祉運動を展開しているが、フーシ派は地に足のついていない単なる武装組織であって、あまり共感はできない。

「収穫ロボット ハウスで活躍」

本日の東京新聞夕刊に人工知能(AI)を使った収穫ロボットが特集されていた。埼玉県羽生市にある農場で研究が進んでいるとのこと。スマート農業先進国オランダの農場にもレンタルされ、映像を自動で分析し、熟したものだけを収穫するように改良が重ねられている。耕運機でも世界のトップを走る日本の繊細な技術力に期待したい。

「フィリピン・ミンダナオ島」

本日の東京新聞夕刊に、フィリピン南部でイスラム教徒の多いミンダナオ島で自治政府が誕生するとの記事が掲載されていた。2019年2月にバンサモロ暫定自治政府が発足し、現在はマルコス政権下で、2025年6月のバンサモロ自治政府樹立に向けた移行プロセスが進展しているとのこと。

フィリピンは人口1億1千万人、公用語はフィリピノ語と英語であり、国民の83%がカトリックの国である。

フィリピンの歴史を紐解いていくと、14〜15世紀にはイスラム教の王国が誕生していたが、1521年にカトリックに熱心なスペインの援助を受けたマゼランが上陸し、1571年にはスペインによる統治が開始されている。その後アメリカの支配に入り、1946年に独立を果たした国である。

つまり、500年以上前から、カトリックとイスラムの対立を孕んでいたのである。ミンダナオ島も東ティモールと同じように、いずれは独立をしていくのであろうか。ミンダナオ島だけで人口は2600万人近くおり、フィリピン全体の4分の1を占める。国として独立するに十分な規模である。世界最大のイスラム教国のインドネシアも近く、独立に向けて経済的にも地理的にも十分なキャパシティを持った地域である。

「穀物輸出が回復の兆し」

本日の東京新聞朝刊に、ウクライナの穀物輸出のルートにドナウ川を活用するとの報道があった。記事中の地図を見る限りでは、ドナウ川を遡って、ハンガリーからスロヴァキアの国境沿いを通って、オーストリアにまで運搬されているように読み取れる。そこから、中東やアフリカまでどうやって運ばれるのであろうか。

ウクライナ産の安い小麦がヨーロッパに入ってくれば、ヨーロッパの農家は打撃を受ける。ハンガリーがウクライナに対して距離を取り始めているとの報道もある。

「『移民の国』揺らぐ政策」

本日の東京新聞朝刊に、アメリカ南部のテキサス州やニューメキシコ州で不法移民が流入し、治安や雇用が悪化しているとの報道があった。今年9月までの1年間で247万人が不法に越境し、3年連続で過去最多を更新しているとのこと。

記事によるとメキシコの南に位置するグアテマラやホンジュラス、エルサルバドルなど、世界でも最も危険との評価のある国からの移民が増えているようだ。これらの国は南米から北米への麻薬の中継基地となっており、ギャングが横行しているという側面もある。