「中国の少数民族」

本日の東京新聞朝刊の社説に、新疆ウイグル自治区での中国政府の弾圧に対する批判が掲載されていた。新疆ウイグル自治区は中国の内陸の奥に位置する砂漠地域にある。漫画「ドラゴンボール」にも登場する牛魔王が暮らす火焔山があることでも知られている。住民は2,500万人ほどで、多くはイスラム教を信仰している。しかし、台湾やチベット自治区、内モンゴル同様、中国共産党以外の「信仰」を認めない習近平体制以後、漢民族による同化政策が激化している。

記事にもあるが、街中の屋台や路地裏まで監視カメラが設置されたり、タクシー内の会話は全て録音されたり、イスラム教徒にとって大切な礼拝所も中国風に改装されたりと、漫画に登場する独裁国家のような状況が広がっている。全くもって酷い話である。

最後に「民族固有の文化や宗教を尊重する政策への転換が急務だ」とまとめられているが、これは中国だけでなく、イスラエルやロシア、ミャンマー、シリアでも鳴らすべき警鐘である。

「日本海にM7以上の活断層25ヵ所」

新潟から兵庫にかけての日本海沖に、M7以上の巨大地震を引き起こす可能性のある活断層が25ヵ所あるとの調査が報告されたと、本日の東京新聞朝刊で報じられていた。今年の1月の能登半島北岸断層帯を中心に、新潟から兵庫まで、びっしりと活断層に覆われている。

こうした日本海側の活断層も海底プレートの西進が影響している。日本は4つのプレートがぶつかる地震多発地帯である。太平洋プレートが年間2〜7センチほど、千島海溝〜日本海溝〜伊豆・小笠原海溝に沈み込んでいるのだが、その歪みが日本列島を飛び越えて、日本海沖まで影響を及ぼしているのである。

中学校の時に、「フォッサマグナ」という言葉を習ったと思う。人類誕生のはるか昔、約1,500万年前まで、東日本と西日本は繋がっていなかった。それが、海底火山からの噴出物と太平洋プレートが運んできた石灰岩が堆積して、東日本と西日本が繋がったのである。だから今でも糸魚川−静岡を西縁とする大陥没地帯が関東甲信越に広がっているのである。

パリ五輪 男子自転車ロードレース

現在、TVerでパリ五輪の男子自転車ロードレースを観戦している。まだ、半分くらいのところだが、トップ集団の選手5人の内4人がアフリカの選手である。モロッコ、モーリシャス、ウガンダ、ルワンダの4選手である。アフリカのパワーを感じる大会となっている。

ツールドフランスはステージレースなので、チームの力が強く働く。また、スポンサーサイドの影響も強いので、選手はヨーロッパに偏りがちでる。しかし、オリンピックはワンデーレースの個人戦である。しかもトップ集団の5人とも、国からは1人だけしか選出されていない全くの一人だけのレースを走っている。

日本の新城幸也も同じように日本からただ1人の選出なので、ぜひとも有終の美を飾ってほしい。

「双葉町の成人式 参加者減で中止」

本日の東京新聞夕刊に、双葉町が主催していた成人式が中止となったとの記事が掲載されていた。双葉町といってもピンと来ない高校生も多いであろう。2011年の福島第一原発事故で、原発があった大熊町と双葉町(1号機から4号機が大熊町、5号機と6号機は双葉町)は、2年前まで全町民が町外での避難生活を続けていた。両町のホームページをみると、大熊町

2年ほど前から一部地域で避難指示解除が出され、町民が戻り始めているのだが、大熊町で1000人、双葉町で100人ほどだそうだ。

昨年の夏に両町を自転車で走ったのだが、国道のみ通行可能で、周囲は全て柵で閉ざされ、侵入禁止区域となっていた。

原発事故から13年経ち、今年二十歳になる若者は小学校から避難地域で生活しているのだ。記事にもある通り、居住地主催の式に出席するのは当然の流れであろう。何か寂しい気もするが、

「エチオピア地滑り229人死亡」

本日の東京新聞夕刊に、エチオピア南部の地滑りの様子が報道されていた。
エチオピア南部のゴファという場所で、首都のアディスアベバから南西にあり、ケッペンの気候区分ではAw(サバナ気候)に位置する。冬は亜熱帯高気圧に覆われて乾期となるが、夏は熱帯収束帯が北上して雨季となる。内陸の国なので、熱帯低気圧の影響は少ないが、記事にもある通り気候変動の影響によって、気候の極端現象(極端な高温/低温や強い雨など、特定の指標を越える現象)が相次いでいる。遠く離れたエチオピアの災害であるが、日本にとって対岸の火事では済まないであろう。